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仕事部屋

昨晩は「モグラ町」で再会した旧知のO教授とマキコと三人で食事、16の頃に出品した8ミリ映画の審査員として出逢ったOさん、それからもずっと映画についてあれこれ真剣に考えながら元気にお過ごしで嬉しい。柔軟で人の話しを聞くのが巧い年長さんってカッコいいす。

「レミーのおいしいレストラン」に感動、原題の「ラタトゥイユ」活かせないのはニッポンのコドモオトナ文化のせいだろうけれど、残念なことだ。
子供に与えるものこそオトナのものよりうんと高水準でなければならないはずなのに、日本人は子供を馬鹿にしている気がする。
子供を取り巻く環境を考えるとその貧しさにげっそりと悲しくなり、そんなところで育った大人が何かを作ろうってことになっていくのかと思うと、絶望的な気持ちにすらなる。

面白い映画が観られる歓びの足下に、現場側の悲惨極まりない状況が透ける。
現場にいないからぼやくこともできるわけで、マキコやOさんの闘いにこっち側で旗振ってるだけだなあと。

演劇や映画の世界は、好きだからもうあんまり近づきたくない。
渦中でずたずたに傷つくより観客でいた方が幸せだったりするから。
たとえれば、泥沼になって別れた元彼みたいなもんだろう。
一時期は音楽のこともそうやって距離を置いていたけれど、失望して憧ればっかりじゃなくなってから隙間に滑り込んだ感じがする。
まだまだ、深入りして傷つきたくないっていう及び腰な姿勢にも思えるし。憧れていた人とちょっと話せるようになったとこくらいだろうか。
文学は、きっと特に好きじゃないんだろう、商売として真面目にやっていきたいというのが一番正直なところだし、憧れがないから失望もなく、傷つかずにやっていける唯一の足場だから大切だけど、やっぱり恋じゃない。

日中、親方と久々に電話でお喋り、「君はそんなに悪い人なのにどうして友達に恵まれているのか」だってさ。
ま、三十代までは男が役立ったけど、四十代からは女が役立つのよねって話。

  1. 2008/04/03(木) 12:43:09|
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