仕事部屋

青年よ、大志は捨てよ、町へ出よう。

夕食に親子丼作ってたら娘が来たので、母娘丼。別にやらしくないです。

明日は世の中的に入学式なのだそう。
こんな雨じゃ着飾ったお母さんは憂鬱でしょうけれど、人の親にならなければ絶対にわからないことの一つに、きっと、入学式とか、卒業式とか、そういうのがあるんだなあと思う。
とかいって、あたしは基本そういう類いの行事には欠席するタイプなので、未だよくわかっていないのだけど、まあ、なんとなく親ぶってみたくなった。

だって、放っといた娘が、高校三年生だってさ。
あたしは、娘を育てるときに、思春期とか反抗期とか第二次性徴期とかをもう一回ずつ一緒にやってきた気がする。二度やって、やっと人並み。
これからまた一緒に自立の時を迎えるしな。
だってまだハタチだもん。二度目だけど。

叶えたい夢があったり、目指すべきものがあるのは悪いことじゃない。
けれど、そんなに上ばっかり見てるから自分の足下が見えなくなるんじゃないのかね、スキルアップ万歳、自己実現万歳、人間力に成長なしの青年たちよ。

先に結論すれば、すべての青年は馬鹿だと思う。

どれだけの仕事がこなせるようになったとか、いくら稼げるようになったとか、昨夜も仕事で徹夜しちゃったとかの自己満足に人間力の成長があると信じているのかもしれないけど、多分、この先の人生で周囲の人があなたを評価するのは、そういうことじゃないんじゃないかと思うしさ。
「昔途中で放り出した本を最後まで読んだ」とか「料理ができるようになった」とか「これからはお礼状を手紙で書くことにした」とか「一生モノの革靴を買った」とか「母の日に花を贈った」とかは、いつになったらあなたの身につくのか。

自分が手にしたものばっかりを数えてるよね。
自分にないものを数え上げるときりがなくてめげるからなのかもしれないけれど。

ほんとに本物の若造は、無知で無謀で無神経でどうしようもないけれど、多少のスキルアップで若造の頃よりちょっとばかり自信をつけた青年たちは、もっとどうしようもなくたちが悪い。
素直さと謙虚さという最大の武器を、爪の先ほどのプライドと引き換えにあっさり棄ててしまったり、欠点とコンプレックスをいっしょくたにして開き直ったり。

「△△じゃつまらないから、○○にしてみたらいいのに」と言えば「どうして△△を否定するんですか」と青筋を立てる青年よ、人の言葉には「選ばれた言葉=心情>意味」があることを知らずして、「△△を否定されて傷ついた自分」を主張しなさんな。
誰もあなたに意見をしなくなるよ。
「君は否定に弱いね」と嗤われれば「あなたはどうしていつも人を否定するのか」と噛み付く青年よ、自分のことを指摘されるたびに話をすり替えて跳ね返しなさんな。
誰もあなたを見なくなるよ。

「正しい」と「正しくない」、「肯定」と「否定」、「成功」と「失敗」、「好き」と「嫌い」、「友達」と「恋人」、「仕事」と「プライベート」くらいのカテゴリーしかないくせに、目につくものを片っ端からファイリングして、わかったつもりになってしまう青年。「自分は間違っていない」という考え方こそが「間違っている」のだと、あなたはいつ気づくだろう。

今のあなたには、相手を正せない。なぜなら、あなたが青年だから。
青年は、年長者を正すことも諭すこともできないのだと、諦めなさい。
あなたが一刻も早く大人になって、青年を正せばいいだけのことだ。

その時々で自分に相応しい振る舞いができない人は、頭が悪いのだと思います。
知識や経験の不足は、個々の資質でフォローできるけど、教養と品性とコミュニケーション能力は、学ぶ努力なくして身につかないものだと思う。

知らない言葉があるなら辞書を引きなさい。
わからない心があるなら人を見なさい。
見えない現実があるなら本を読みなさい。
もしくは、辞書を引いて、知らない言葉があることに気づきなさい。
人を見て、わからない心があることに気づきなさい。
本を読んで、見えない現実があることに気づきなさい。
生きることをサボっちゃいけないよ。

間抜けな年長者に繰り返し痛めつけられて地団駄踏んで、ようやく大人になった私には、青年の生傷や歯ぎしりなんぞ知ったこっちゃない。
私にだってまだ年長者はいるし、私は彼らがいる以上ずっと青年なのだから、あなたがたに構う暇はないのです。
二度目のハタチは、三度目のハタチに、自慢じゃないが未だ言われ放題さ。
いや、自慢かも。言われるたび無常の歓びを感じるもの、この頃はね。

こら青年、うざいから喧嘩売んなよ。
喧嘩は対等な奴と好きなだけしとけや。
背伸びすると足下危なっかしいから、張り合うなよ。
年長者にうだうだ言われていちいち反応する暇あったら、もっと自分の足下見て傷つかない図太さをさっさと身につけろ。
悔しかったらあたしより年長になってみやがれってんだ、ふんふふん。

  1. 2008/04/08(火) 02:45:12|
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