仕事部屋

鏡向こうのG。

このところのぐずぐずした「らしからぬ」心情、結局はそのまんま吐き出して伝えるしか手段がなく、もうどうにでもしてくれな開き直りの一方で雑務、雑務、雑務、隙をみて芝居と恋愛の話のスタメンにがっつり食いついてこびりつく残滓を丁寧に拭ってもらうような甘えぶりも「なんかいつも同じことしてる気がするので、うまい返答を用意しておけそうなのに、それができないのはなんででしょう」などと嗤われつつ慰められ、同時にひっそり続くそれが一番の現実、打てば響く誠意にますます怯え、焦がれそうになるこころを雑務に追いやって力ずくの一人上手、「絶対に幸せになれない」と言われる都度「幸せになりたいわけじゃない」とまた思う、手前勝手な理由を見つけたせいだけど、泣けてくるほどはっきりしたそこんところに逆らう術はない、その昔に送られた一文「ジャックナイフ突きつけてまで君の愛乞う雨の真夜中」を超えての十徳ナイフもしくはサバイバルナイフ、これまで信じられずにいた形をこれほど信じたくなるなんて自分にも心構えができていないもんだから、生活の隙間に感じるささやかな幸福を見つめる勇気がない、「ただ想うこと」や「そのままそこにいること」にはそれなりの修行が必要で、成果があろうとなかろうとできることは結局得ているものが揺らぐ感覚に耐えて意固地にただそこにいて想うだけだけど、辿り着きたいところや欲しいものに手を伸ばすことができているのか、私の指先はちゃんと届いているのか触れられているのかもう何も計らない、不意に再会したり近況を知ったりできるあの人やこの人を想うことと今のこころを比べることもしない、懐かしいなあ元気かなあ逢いたいなあとじんわり滲むそちらが愛で焦がれるそれが恋と知ればうっかり手放してしまいそうになるから、逢いたい人はたくさんいてその人のことを想うと本当に胸が温かくなって好きだなあ愛してるなあと感じたりするわけで、だけどそういう自分の気持ちをできるだけたくさんコトバで知らせてしっかりと飲み込ませたくなるような人はそうそう転がってやしない、現実からいなくなった人を想ったりちょっと約束すればすぐに逢える人を想ったり過去の私を想ったり未来のあなたを想ったりするそれぞれの時間を一緒に飲み込めたら、絶対にない幸福だって少しくらい感じられるかもしれないし、いつかすべてを失って切腹しなきゃなんないときには首を切り落とさせてくれと言えたらいいのだけれど、まあもう少し穏便に骨を拾ってくださいくらいのことしか恐らくは言えないのだろうけれど、これまでにそうしたこころによく似た何かを与えられては踏みにじった自分は未だ臆病で、いくら運命めかして一人分の覚悟をしてみたところで現実を動かすだけの力はなく、人のこころなどもっと動かせず、日常で必要とされることなんて仕事で必要とされないときの言い訳に過ぎないじゃないかなどと拗ねそうになりながら、だからこそモノを作る性をほんのひと時慰めたり労ったりする隙間をねじ込みたいわけで、もうドキドキしたりそわそわしたりする不安定な恋心に生き甲斐を感じられるほどタフでもないし、ただそこにいる私を信じたまま死んでってくれと願うばかりで、甘いもんとかくすぐったいもんとか、そういうのがちらり覗けると怖くなるのが正直なところ、なんせハードボイルドな人生だから、何かの間違いで可愛がられたりしたら壁から落ちた卵みたいになっちゃうんじゃないかなんて、心底怯えるそっちへと微妙な力加減で引き込まれているような気がして、全力で幸福を否定した先にしかひと雫の幸福を垂らす隙間がないのだけれど、今はそんな屈折すら真っ直ぐになってしまうような人生のGに屈して、ただそこにいる、そこにいて想う、豪雨、豪雨、豪雨。
  1. 2011/09/21(水) 02:12:22|
  2. 新刊
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<<颱風侍。

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