仕事部屋

よそさまのそれ。

「赤色エレジー」のワークショップがあるとは聞いていて、本番終わってすぐじゃ大変だなあとまったく他人事に同情していたら、何故だかお呼びがかかっておっかなびっくりミーティングに参加、流れで2日間のワークショップのうち2日目の昼クラスと夜クラスを、ぎっくり腰を騙し騙しにがっつり見学させて戴く。

我らがウッチーは昼クラスに参戦、ウッチーより先に稽古場に着いて天野さんや寺十さん石丸さんにお気遣い戴いていた私にウッチーしばらく気づかず、講師陣のくすくす笑いにチラ見を繰り返して硬直、参観日になってしまい、のびのびできなかった申し訳なさあるけど、こっちだって恥ずかしいし、諸々情けない。

思えば、よそさまのワークショップを観せて戴くのは初めて、寺十リーダーの思惑に乗せたウォーミングアップ、「赤色エレジー」のテキストを使った天野さんの丁寧なサジェッション、時間ぎりぎりでも目一杯楽しんでもらおうと労を尽くす石丸さんの振り付け、ここぞのチャンスに言わずもがな夢中で食いつく参加者の皆さん、どれも本当ならお金を払って学びたいメニューだったのだけど、ズルして贅沢な見学客、本当に有り難かった。

ウッチーのダメさが同じクラスの皆にさんざ浸透した頃「彼のいいところはさ」と寺十さんが掬い上げてくれた、ポイントはうちのワークショップで散々に指導してきたそれでさすがドッペルゲンガー、ほらほらそうでしょと言いたくなった自意識を宥めすかしての参観、赤っ恥とも言うけれど、そこに内野がいるってのはまったくもって悪くない。

終わっての宴席で、WSに参加していた数名の方々を見知った、皆まっしぐらに天野メソッドを受けたい人たちながら好奇心の強さで私の話も聞いてくれる、何より天野さんご自身が、ぶらり現れた私の話をしっかり受け止めて下さっていた、ああ、芝居は人だなあと、どの年代でも時代でもスタイルでも、やっぱりそこだなあとしみじみ。

何やら天野さんに私を紹介することをノルマのように背負ってくれていた寺十さんもファーストインパクトを気遣って下さる、「面白かった、愉しかった、嬉しかった」と阿呆な小娘みたいなことしか言えなかったけど、WS主催の綿貫さん含め先輩方に戴いた気遣いが心底有り難く、本来なら覗く事すらできないだろう濃密な時間に遠巻き関わらせて貰えたこと、いつかは何かの形にして「そうかそうかあのときのねえ」なんていい気分になって戴けたらいいんだけど。

見知る。出逢う。学ぶ。
ココロザシ一つでどうにでも転がせるそれを、私はきちんと掴めているだろうか、再開後4年目になるうちのWSの、ぼやぼやした連中の顔を思い浮かべながら切なかった。

参加者全員の名前をアナグラムにした詩を作り上げた天野さんの、その愛情が、今日いた人たちにどれだけ伝わっているのだろう、年齢もキャリアも性別も関係ない、そのとき、その時間、その場所にいた人たちが、どんな形であれいつかまた出逢うといい。

なんだかもう、そんなことだけで、胸が一杯になるのよ。

本当は、自分が真っ先に手を上げて参加したかったのだけど、立場を弁えてぐっと堪えた辺り、私もそこそこやってきた大人になってる気がした、「わたし、あのときあそこでじりじりしながらみてました」って、いつかどこかで出逢う人に言える機会があったらいい。

でもまあ、無理して出逢わなくてもいいやな。
今日、それを視せてもらった稽古場が、20年以上前にご縁あってぶらり見学させてもらった芝居の稽古場だった、どれだけそこに不義理したまんまかをつくづく思い出しながら、新しい人を視るゲンキンあって、そう思う。

人と時間と空間が等価値に有り難く感じられるようになって、取りこぼしたものに気づくのだとしても、それまでの時間は、そうそう無駄じゃないんじゃないか。

奇しくも明日あたりから劇場入りして、破門した弟子が外部公演で頑張る。
君らをビクビクさせる我々なんてどうせいつか先に死ぬ。
だからこそ、今このときのそれを見失わずにと願う。

同時代ってのは、指くわえて見てるだけの人の口には出せない言葉だ。
くそったれ、君らの知らない「同時代」を、こっちはどうでもよくなるくらいにがっぷり抱えてんだぜ。

もっと悔しがれ、羨ましがれ。
地団駄踏んで、5センチずつでも進め。
追いつかないし追い越せない。
だから、そこを見て進め。

うちのWSは、寺十さんや天野さんや石丸さんほど懐が深くない、あら探しとダメ出しが基本だから打たれ弱い奴はすごすごいなくなる、必然しぶとく残る奴は勝手にそこそこ育ってることになるけれど、出逢い損ねることも多い。
出逢いたいと思って再開したワークショップ、今は、少しばかりしんどくても、育てたいという欲がある。

優しくないワークショップの詳細はこちら
  1. 2011/10/17(月) 03:14:36|
  2. 雑感
  3. | trackback:0
  4. | comment:0
<<ガールズツイート!

comment

contribute

display in just the manager

trackback

Trackback URL
http://workroom.jp/tb.php/1073-70de3454
trackback for FC2 user