土曜、久々の恵比寿リオンで演出家との面談、終わって渋谷でデビュー以降挿絵でお世話になっている岩清水さやか嬢の個展、そのまま桜ヶ丘カフェで林さんと古川くんが参加するらくだ工務店のチャーミングなイベント、林さんとエチュード芝居やりたくていてもたってもいられなくなったのは懐かしい道のりを歩いたからじゃないだろう、劇場よりカフェとかそういう空間の方が芝居やりたくなる性質なんだなあ、脳内に企みが溢れてそわそわしてしまう、がその頃には制作嬢によって某劇場に手付け金が支払われ、アンファンテリブルプロデュースがひっそりと始動。
日曜は昼から編集者と打ち合わせ酒、夜は勝呂を誘って下北沢で昆虫系ゴンザ出演のローカルトークス旗揚げ公演「モロッコの光」、ここでのゴンザこと本井博之が私の今年の最優秀主演男優、「笑わせる芝居」をやることより「嗤われる存在」が強い、一本の芝居でそれを透徹すれば「嗤われる人生」が垣間見え泣かせてくれる、笑わせる台詞や役所を与えられた役者たちがいくらはしゃいだ悪ノリ見せたって人生には見えてこない、学芸会やりやがってと腹の底でぶうたれてたところにゴンザ登場した一瞬で舞台上に生々しさが立ち上がった、ゴンザはそのままそこでの時間を生きたから必然物語はそこに寄りかかる、物語の中心に据えられた結果人生のように見える役ではなく、役者の存在が生々しく活きた結果そこに物語が見える、他はどうなのという出来具合のホンであってもゴンザのパートだけは良く書き込まれていた、それが愛情でなくてなんであろう、芝居ってそうやって作るんだよなあ、いいなあゴンザ、あの役がやれて幸せだなあなどの感無量を鵺的の高木さんに伝えたら「いつかゴンザを前川さんのホンで」と言ってくれた、まさしく、私が感じたゴンザの魅力は「モグラ的」で、そのままモグラ町に放り込める存在であったことだろう、そうだなあ、またモグラ町やりたいなあ、という発想には劇場の額縁が浮かんでて、日々忙しなく脳内のスクリーンが切り替わる状態を自覚。
月曜、某公演のキャストオーディションにWSの某若手を送り込んだのでオーディション会場にマネージャーならぬ「ジャー真似」で付き添い、かつてライブハウス系のブッキングマネージャー業を見よう見まねでやっていたそれとは違って自分でも居心地が良い、ますます自分が何をする人なのかわからなくなる一面はあっても、関わり方は同じ、オーディション後は人生初のサイゼリアでぐだぐだとガールズトーク、怪我のおかげで少しずつ素面でも人と喋れるようになってきたかも。
10年ぶりに始動のアンファンテリブルは右往左往、相変わらず制作資金もなくプロの制作者もいない、これまた見よう見まねで失敗経験ばかりを積んできた、だけど今でも「あの芝居」と覚えていてくれる観客が存在する以上、結局いつかはやることになるとどこかで思っていたのかもしれない、多忙な人を巻き込んでいるので打ち合わせの時間もなかなか取れず自分一人で勇み足の地団駄、モチベーションを維持するため他に向けようと動き回った結果、来年は芝居三昧になりそうで、カレンダー埋めるたび今度は黙々小説を書きたくなる、私はきっとすべてから逃避しようと足掻く、その悪あがきだけが生き様なんだろう、それしかないならそれでもやる。
まずは2月、「サルとピストル」の三浦佑介くんが演出するプロデュース公演に役者で参加となった、来月から稽古入り。
- 2011/12/07(水) 15:08:20|
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