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仕事部屋

馬人参。

コーチングの合間に拡げた新聞を読むうちむしょうに書きたくなってiPhoneのテキストアプリで黙々打ち込み、そうなるともうそのネタのことしか考えられず帰宅後に速攻でワードに移して18枚の台本が完成、それだけでちょっとした興奮状態になり不安の欠片など足裏に張り付いてる感じ。

そうかつまり落ちるときには強引にでも何か書けばいいのか、今更だけど確かに自分はそういう資質だった気がする、その勢いで通常モードに切り替えてしまえば自分以外の全部はなんてこたあなくいつも通りだったりするもんだ、それでも反省は充分、馴れない多忙と許容量を超えた疲労による余裕のなさでこれまで常に心がけていたことの全部をすっかりぶっ飛ばしてしまっていた、自分が何かやらかしたときってそれが判ってる分妙に神経過敏に顔色窺うようなところがあって、その「らしくなさ」が改めて心がけるきっかけになったりする、平常心で立ち向かえば不安の素への対応策だってなくはない。

ここ1週間ばかり以降の稽古とバイトのスケジュール調整にかかりっきりで、ようやく目処をつけたところでクライアントと打ち合わせ、3月の公演終るまでお休みが1日もないスケジュールにごり押しでデート日をねじ込み、実際にはするはずがない夏の芝居のホンの準備と泣きついてなんとか週1ペースで休みを見繕う算段まで取ったがその分稼働日の入り時間が大幅に繰り上がるツケ、向こうも勝負時だからこれまでみたいにお気楽なバイト感覚で夕方からぶらり出向いて実働時間がなければんじゃお先って訳にはいかないとは承知だし、ちゃんと契約体制も整えてそれだけのギャラが貰えるんだから全力で取り組む覚悟だけれど稽古の合間を全部明け渡したらほんとに日常がなくなってしまう。

そもそもはやりたいことがあってそれをお金に換算せずに楽しむために必要としているバイトなのだけど日本には定着していない俳優のコーチングという仕事を少しでも安定させる責任はそれなりに感じていて、若手の監督さんに「今度現場で呼ばせてもらってもいいですか」なんて言ってもらえると凄く嬉しいし、これまでの事務所契約で現場タライ回しじゃなく今回のようにこの期間のこの現場に入ってるタレントさんにつくという明確な契約だと現場での仕事にもステップを作れるし、手探りながらもやってきた分はなんらかの手応えだってある、業界内の理解が足りないうちは大々的に営業できない口コミ頼りの仕事だから成果がなければすぐにクビを切られる立場でひとしおのプレッシャー、そんなこんなの泣き言が書くことで誤摩化せる、その辺りにやっぱりこっちでもプロにはなれないなあとため息。

いつまでたってもこれという肩書きが持てずどこに行ってもその場に便利なとこ択ぶばかりで何をやっても何者にもならない根性なしをこの世に繋ぎ止めるのはただの資質であると改めて、まあいいや発狂するか倒れるまでは踏ん張る、結果を導くのは過程しかない。

開き直るそばから調整完了したはずのスケジュールにバレンタインデーなる世知辛いイベントが漏れていたことに気づき、なんだよせっかくクリスマスイブとか三が日とかをクリアして人並みに浮き足だってきたのにとがっくり、もっと若いうちからそういうことをちゃんとやってきたら良かったのだけどこれまでそういう気分にもそういう恋愛にも縁がなかったもんだから、今年はそういうことをないがしろにせず人並みにやってやろうじゃないかと密かに企んでいたのに、ちぇっ、人並み世間並みのあれこれは本当に難しい、あっちが忙しいときにはこっちが調整して隙間を盗んでいたけれど、こっちが忙しくなったらあっちはわざわざ調整してくんないんだろうなあ、そしたらそのまんまだよなあなんて不安は恐る恐るに切り出す指定日を飲んでもらうことで解消するけれど、やはり折り合わせてしまったと後ろ向きに思ったりもして人との関わり方のバランスがどうにも巧く取れていない感じが不安の素でもあるのかもと考えてみたり。

喧々諤々にやり合って調整つけたご褒美に降って湧いた今日のオフもぶらり映画でもと思っていたら目覚めた途端に来週〆切のタイトルとネタが浮かんでしまい雑用そそくさ済ませて作業すんべかなあな資質だし、来週からは毎朝8時起きで出勤なんて人並み世間並みが果たしてこなせるだろうかと新社会人みたいな小心、必死で取り組め、必死で取り組んだらその結果を真摯に受け止めろと頭は慰めてくれるけど、芝居もきっちり関わりたいしバイトも失いたくないし大切な繋がりも後退させたくない、急いてるつもりはないけれど、足踏みして疲れ果て気がついたら全部が遠ざかっていたりするのは嫌だ、なんてことだけは人並み世間並みの欲望なんだけどなあ。

結局、自分の芯のところ、そこんところに触れるものばかりがざわざわ蠢いているから不安になるんだろう、せめて大切なそれだけでもしっかりと掴めれば何したって生きていけるのに、どうあろうと自分の思うようには動かせやしない、気休めに占い遊びをしたら「割り切りよく諦めがよい性格」と出た、ご機嫌どうあれ束の間でも二文字でも独り合点でも頼むからそのままにいてくださいと祈るそれ、割り切れず諦められず、といって縋ることもできず、祈り続けて私は大丈夫、私はここにいると、それを信じてくれていると、つまりは自分が信じるしかない、それだけは大丈夫、揺れることは多々あれど決してぶれることのない、諦めや割り切りに似て非なる確信だけが頼り、いつかいつかを追いかける馬人参でもあるけれど、もはや修行のようにも思うから、春にはどこかにふらり出向いて滝に打たれたりしたいもんだなあ。
  1. 2012/01/14(土) 14:08:42|
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