なんだか恋が流行ってる。
それぞれが、みんないい年した大人だし、護るべきものもちゃんとあったりするのだけど。
それでも人は恋をするんですねえ。
楽しいな。
親方に「モテモテ奥さん」と呼ばれるのは嫌いじゃない。
あたしが楽しそうだと、彼もちょっと楽しそうに見えるし。
多分、それなりにちょっとずつ心配したり、嫉妬したりもするんだろうけど、それくらいしとけ、って思うし。
親方の大したところは、そういう加減がちゃんと自分の器の中に収まっているところ。
ちょっとずつ親方にも反映されていたりするのが、何より絶大な信頼。
誤魔化したり躱したり見ぬ振りしたりは、しない。
ちゃんとしっかり、目の前のあれやこれやを見ている、そういう正しさ。
あるものをないとは言わないし、ないものをあるとも言わない。
それが真実って奴だったりする。
かたや。
ボーイフレンドの心中は穏やかとはいかないらしく。
ぬけぬけ「つらい」と言えるところには不思議な安心感もあるのだけれど、彼と親方との距離にはきっと「ぬけぬけ」では済ませられない信頼もあるんだろうし。
何しろ、周囲の人は気が気じゃないに違いない。
もう、いいじゃないですか。
なんか、そんなことを気にしてられるうちは、まだまだ隙間があるんだろうし。
もっとのっぴきならなくなったりしたら、それはそのときになってから考えればよろしい。
あたしはあたしで、誰かのしている恋を覗き見ることが面白かったりする。
いいじゃんいいじゃん、楽しそうじゃんって、無責任に煽ったりしてさ。
そうやってるところに、返信無視されて歯噛みしながらあたしの機嫌が治るのを待ってると思ってたボーイフレンドが、案外根性なくいたたまれない様子で電話してきたりすると、にやにや嬉しくなる。試してるつもりはないんだけど、やっぱりどこか試しちゃってるんだろう。
そうやって量れるものがあることが、単純に楽しい。
量り合う微妙な心に、一匙の敬意があれば大丈夫だと思ってます。
人々は、あたしの人生の中に勝手に現れて勝手に去って行くもんだと思っているし。
あたしもまた、誰かの人生の中に勝手に踏み込んで勝手に立ち去ったりするんだし。
朝帰りするとさー、仔犬が一回り大きくなってるんだよねー…。
皆さんの恋は、それぞれに面白い。
秘めている恋も、露見した恋も、芯のところがブレてなければ何より。
- 2007/03/24(土) 15:38:39|
- 雑感
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強さに血を通わせること、これは頼もしくて楽しいあり方になるのだな、と、自分は最近になってようやく思うようになりました。面白くないものを面白がるために頭や魂を練るのが、幾ばくかでも自分の考えにプライドを持った人間のするべきことなのだ、と。つまらないことをつまらないって言わないで、そこにふてぶてしく楽しみを見出す方が、タフネスも想像力も、愛も、ずっと必要だと思います。
傷付きつつ、へっちゃらだと思いつつ、全部を見たいです。そこから初めて、フェアな判断力が出て来るのだという気がするから。
それが本当に魂が求める負荷なら、みんな自分をたくさん大変な目に遭わせたらいい。絶え間なく良心に切り刻まれる健全な痛みと、ちゃんと付き合い続けながら。
- 2007/03/27(火) 00:18:11 |
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- レフ #-
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本当に!まったく本当に、心の底からそう思います。
タフっていうとかっこ良すぎる気もするけど、つるんと滑らかで収まりのいい感触より、痛みを伴うごつごつした手触りの方が、より確かな気がしてしまう。
しかしまあ、だからって他人も同じ物を求めているのかと言うと、それはわからないから、ごつごつとげとげしたものをそのまま掴ませて、不必要な痛手を負わせることもあり得るわけで。
命名「逆さヤマアラシ」てなところでしょうか。つまるところ、「シザーハンズ」でもあります。
- 2007/03/27(火) 05:59:40 |
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- まえかわ #-
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