家族と恋人は両立しない。
恋人が落ち込んでいるときに支えてあげられないあたしが、恋人の役割を引き受けていることの限界。
家族に大事が起きたときにそこにいるとは限らないあたしが、家族であることを望んでいるという限界。
どちらにも常に役不足でしかないという限界。
かつて誰かの娘であった頃には、恋人を優先することが許されていたけれど、それは、娘の恋には未来が拓けているからで。
今更何言ってんだってなことだけど、ほんとに今更に思い知らされたわけで。
中途半端な決意を口にするたびの拒絶も。
ごめんと言うたびの、謝らないでという懇願も。
笑えない冗談を逆手に取ったさりげない逆襲も。
絶対に口にしないだろうことを探り出そうとする根性悪も。
試したり試されたりを繰り返してようやく触れられるかすかな安堵も。
何もかもが解けないまま紡がれていくことの限界。
「そうだ。京都行こう。」って、ほんとに巧いコピーだなあ。
が、あたしはまだ旅立てず、旅立ったところにはまた別のあれやこれやがあるはずで、そのために済ませるべきあれやこれやもまだまだ片付いていない。
ああもう、もっと人をちゃんと見よう。覚悟のない軽口は、ほんとやめよう。
虎が仔猫にじゃれついてるようなもんなんだろう。気が付けば血まみれにしている。
- 2007/04/05(木) 05:57:34|
- 雑感
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なんだろ?
なんだか読んでて気持ちがいい。
それは人が悩んでいたり落ち込んでいたりする様を客観的に優越する事ではないなにか…
これからどんな考えになっても生きるということ…
あの一色さん作のひとり芝居忘れません!
相変わらずうまく書けないけれど
いい。
- 2007/04/05(木) 09:42:56 |
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- かつみ #-
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>かつみさん
いつもありがとう。思えばまだあんなに若かった頃なのに、あたしはやっぱり同じようなことを考えて、同じような毎日を送っているんだなあ。あたしのくるぶしは今日も働いています。
- 2007/04/05(木) 13:15:21 |
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- まえかわ #-
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