起きてボーイフレンドからのメールに返信、午前中に月曜〆切の仕事を全部終わらせ、また色々うっかり思い詰めてしまうも、マキに電話して「麻ちゃん…女子高生?」と突っ込まれ、タケに電話して「俺らだって芝居やってた頃は云々…」と諭され、結局折り合いのつけどころはあたしにしかないんじゃんと気づき、反省体勢。
それを待ち構えていたかのようなタイミングでボーイフレンドから電話があり、「怒ってる?」「怒ってないよ」とあっさり陥落。
なにやってんだかなー。
別につまんないことで怒ったっていいのにね。なんか、もの凄く腹が立っているときでも、こういうことに腹を立てるあたしって…と考えてしまい、その多くは、何もこんなにつまらんことで腹を立てなくても…と感じた時点で、感情を飲み込む癖がついているようだ。
やっぱり基本性質がACなんだろう。
ACが話題になり始めた当時、定義を知って「うっ」となった。あんまりにもすべての項目に当てはまる。これだったのか、と長年抱えていた苦しみが解けるような気がしたが、結局、あたしは自分でそれを否定している。いや、ACには違いない。その自覚はちゃんとある。だけど、ACなんですと開き直りたくない。そう認めてしまうと、余計に自分が苦しくなるような気がする。
だってさあ、今ここでACだと自認して何かいいことがあるんだろうか。
演出家に言わせれば、性格の歪みが女優の才能。編集者に言わせれば、性格の歪みが小説の個性。
ACと開き直るより、女優でしかも作家なんです、と開き直った方が楽だしなー。
AC/DCでいーじゃんか。
なんて書くと、またいろんな人に気にさせちゃうからやめとこう。
このところ、鬱状態から出た不安神経症がちらほら。
あたしがあんまりにも「不安だ、不安だ」と言うので、ボーイフレンドが今日はまめに連絡をくれた。
もちろん、不安にさせないようにと配慮してくれるのは、素直に嬉しいし、ありがたい。
だが、病的な不安感を持つ人は「不安にさせるな」という要求を正当だとは自分でもまったく思っていない。故に、配慮されればされるだけ、自分が手間のかかる面倒な奴だと自覚して、その自覚が次々に新しい不安を生む。
配慮と自覚があって感謝に結びつかないところが、不健全な精神状態になっている証拠だ。
といって、そのまま鷹揚に「だいじょぶ、だいじょぶ」とあしらわれることにも独り勝手に傷ついたりする。つまり、何をされてもぶくぶく勝手に不安が湧く。
こんな話、面白いですか。続けてもいいですか。
このぶくぶく勝手に湧き上がる不安は自分が生み出しているに違いないのだが、そこがよくわからないことに、自分でも何が不安なのかが判らない。ただ漠然と、自然派生した靄のような不安であり、恐らく原因などない。しかし、本人はこの曖昧な不安感によって猛烈に苦しめられる。だから解消したい。解消したいから、あれこれ原因を追及し、解決策を考え出す。
もちろんのこと、そもそも原因がないのだから、それらはこじつけであり、すべてが頓珍漢な結論となる。こうなってるときに自分で考えて判断したことなど、すべて信用ならない。
そうわかっているから、頓珍漢な結論を伝えたすぐ後に、自らそれをまったく無視した行動を取ってしまう。結果、周囲を呆れさせたり、混乱させたりを繰り返し、そのことによってまた、自分はなんと面倒な存在なのかと落ち込み、その落ち込みから次の不安が生まれることの悪循環。
この先は、ちょっと面白い種明かし。
どうすりゃいいのかというと、薬を飲むしかない。
ラリっちゃうからなるべく飲まないようにしているんだが、どうしようもない時だけは飲む。んで、薬が効いている間に、猛然と仕事を片付けて、薬が切れないうちにボーイフレンドに連絡をする。…てところでタイミングが合わなくて、コールバックのときに薬が切れていたりすると、昨日のような頓珍漢な怒りになる。
んもー、あんたがすぐに連絡くれないから薬が切れてダメダメなあたしに戻っちゃったじゃないのさ、どうよ、そうなったら嫌な思いするのはあんたじゃないさ、だからってあたしだって薬にばっかり頼りたくないんだから、さっさと連絡してくれりゃあいいじゃないの、という顛末。
確かに、不安を植え付けるタイプの男というのもいるし、不安を寄せ付けないタイプの男というのもいて、これはその人の性質以上に相性みたいなもんなんだろうと思う。
付き合ってみると、十人に一人くらいの割合で、顔みただけで不安にさせられる男の子がいたり、同じくらいの割合で、どんなに危機的な状況に陥ってもヤバいほど不安を呼び起こさない男の子がいたりして面白い。
不安が起きた場合は、大概がそこからぐずぐずとダメな恋愛になり、ぐじゃぐじゃのいやーな思いをさせて後悔と自己嫌悪のうちに終わる。その場合、自分のよろしくなかった部分はさっさと忘れてしまうたちだから、その人との交際そのものも、かなりピースが抜け落ちて適当な記憶になってしまう。
不安が起きなかった場合は、その心地よさや信頼や安心感が終わった瞬間からものすごく美化強調されて実際にはあんまりよろしくなかった部分もすべて素晴らしい思い出に脚色され、まるでその人との交際が今の自分を象っているかのようにいつまでも細やかな記憶を残す。
若い頃の恋愛ばっかりが記憶に残ってるのは、そういう理屈じゃないんだろうか。
ま、もちろんこれも頓珍漢な結論になっている可能性は充分にある。
そういや、去年の今頃もパニック障害になって薬飲んでたなー。木の芽どきだしなー。
友人とのお喋りには一時的に薬用効果があるのかね。いや、今日はバレバレだったかな。
まあ、出かけて飲んでる方が誤魔化せていい。捻挫治りかけのひょこひょこ歩きも大分スピードアップしてるし、連休はゴージャスに飲み歩く予定を立てた。連休明けにある〆切の原稿作業の予定はまだ立てていないけど。
しかし、ほんとに思うのですよ。
人というのは、多かれ少なかれ、こうして不自由に生きているものだと。
それを愛おしく思えるようになっただけ、ちゃんと真面目に年取ってきて良かったなあと。
AC/DC , kiss kiss kiss.
- 2007/04/29(日) 04:12:25|
- 雑感
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| comment:4
はじめまして。私もACで心療内科に通院中です。ブログを拝見する限りではACだなんて思えないほどちゃんとしてらっしゃるのに、やはり苦しいのですか。日記を書くことは私も薦められましたが無精だし書こうとすると混乱してしまうので巧く書けません。思うこと自由に書ける才能が羨ましいです。それがACならではの才能だとしたら私にもできそうなものですけど。応援しています。これからも頑張ってください。
- 2007/04/29(日) 16:37:21 |
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- セパ #-
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お久しぶりです!
私は実はつい数日前突然パニック障害、過呼吸になってしまいました。息が死ぬほど苦しいです。友人との会話、お笑いテレビ今まで毎日楽しかったのが嘘みたいに一日中不安定で別人になったみたいで怖い。 対人恐怖は無くのどの異変がきっかけで自分の健康に対する不安とストレスで常にのどが詰まって死ぬんじゃないかと本気で思ってご飯もろくに食べないし眠れません。前川先生は前向きなのに同じ症状で驚きました。
- 2007/04/29(日) 23:42:36 |
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- ブルハでコメかきしたロボです! #-
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あたしもなかなか思うことを自由に書けるわけではなく、ついつい「文芸」に走ってしまう部分があって、常々反省をしています。書きたいことを自由に、って難しいものですね。まずは、毎日の記録メモのつもりで始めてみたらどうでしょう。文字を書き馴れてくると、文章にも気負いがなくなるかもしれません。
治療もカウンセリングも、しんどいことがあるかもしれませんが、どうぞ焦らずに、根気よく続けてくださいね :)
- 2007/04/30(月) 13:55:35 |
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- まえかわ #-
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つらい時期ですね。あたしの場合はパニック発作のときに飲んでた薬に効果があったので、その時は薬でずいぶん楽になりました。お医者さんにはちゃんと行ってくださいね。
過呼吸には、ビニール袋と音楽を!好きな音楽をゆったり流して、歌詞の意味など考えず、鼻歌でも口づさんでみてください。
体調が悪くて心が振り回されたり、その逆だったりでしょうけれど、調子が悪いときも自分の体、自分の心。不自由はあるけれど、ほんと、焦らず気長に。自分の特徴、個性だと思って付き合っていきましょう。
- 2007/04/30(月) 14:03:10 |
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- まえかわ #-
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