日差しの暑さも心地よい秋風の中、親方と共に、以前お世話になった編集嬢の結婚式に参列。
久々に歌った賛美歌が心地よくてチャーチでも涙、披露宴でも涙。
若い頃には面倒なだけだった結婚式も、何故か、この年になると、楽しい。
親方は毎度、あたしの号泣ポイントに驚き、笑う。
曰く「あー 面白かった」。
チマチョゴリ、とても綺麗だった。ほんとにほんとにおめでとう。
密かに上京していたジョーコには会えずだったが、娘とランチしたらしく、帰宅したらピロシキのお土産が。ごっつぁんです。
夜は康造と新メンバー・どらクボちゃんが来宅して親方と新曲の打ち合わせ、仔犬と戯れて帰って行く。「
海さくら」イベントに向けて、いよいよ本腰が入ってきた感じで、期待大。
さて、龍昇芝居。
五十過ぎて何かに一生懸命だったり、好い加減で拘ったり。
愛しい芝居人たちの、たまのお楽しみに呼んでもらえて、嬉しい。
稽古風景。左が龍昇、そのとなりが山ちゃん、手前が直井さん。龍昇企画は、劇団ではなくプロデュースをする集団で、これまでにもたくさんの公演を打っていて、いつも様々なところから個性的な役者が参加している。
あたしは、十六年ほど前に龍さんと「マニャーナ・セラ・マニャーナ」というユニットを組んでいたので、龍さんと芝居をするのは十六年ぶり。
もう孫までいるのかーと呆れながら、小娘に戻って、我侭放題、生意気三昧にやらせてもらっている。これがまた、気持ちいい。
稽古中に台本のカットになったページで紙飛行機を作っているマエカワ。今回の遊びは、シェイクスピアの「マクベス」と、夏目漱石の「行人」がモチーフ。
おじさんたちの大真面目なお遊びも、
緩い稽古場ならではの代謝の良さで、ちゃんと面白く出来上がっている。
そもそも劇は、このヒトたちはなんでまたこんなことをやってんだかなー、と観るのが正しい。
物語なんかほんとはいらないんだよね。
テーマだって、結局は「ここにいる」ってことがすべてでしょ。
だけど、それを観せるのが一番難しい。
だから、物語を借り、テーマを手渡すことで、観客を導く。
物語やテーマを頼りにしないと「ヒトがいる」ことに目が向かない観客は多い。
だからって、物語やテーマを核にしないと板の上に立てない役者が多すぎるのは、つまらない。
物語やテーマを核にしないってのがどういうことなのか、はき違えている役者が更に多いのは、
もはや悲劇を通り越して惨劇じゃあなかろうか。
本来、芝居ってのは、目の前にいる人をどんなふうに観ても許される、とても贅沢な時間だと思う。なのに、「ここをこんなふうに観てくれ」と物語の役割やテーマの主張で眺め方を制約されるのはいかにも息苦しい。
あたしは、物語なんて動物園の檻じゃんか、と思う。
もちろん、物語を観せるため、テーマを伝えるための演劇というのもあっていいのだけれど、
たまにはそういうことに縛られずに遊びたいよね、というところにあるのが、龍昇のやり続けている芝居なんじゃないかと思う。
遊びは真剣なほど面白い。
遊びにはルールが必要だ。ルールとしての物語、ルールとしてのテーマ。
つまるところ、「マクベス」も「行人」も、んじゃジャングルジムに上るのはセーフね、とか
砂場から出たらアウトだよ、とかの。
演劇を観たことのない人も、かつて演劇に夢中だった人も、今なお演劇に捉われている人も、
芝居がやめられないまま人生の半分を生きてきちゃったヒトたちによる「お芝居の遊び方」を、
是非にも見物しに来てください。
喧嘩上等。うそ。
龍昇企画「
真夜中のマクベス」
9月20日から24日まで
江古田ストアハウス前売りは、ローソンチケット、イープラスで取り扱い。面倒な方は、こちらでも前売り予約(前売り券を当日受付清算にてお引換え)を受け付けます。
←こちらのフォームから
ご希望の日時と枚数をメールしてください。見ず知らずの方でも大丈夫です。
学生さんには学生割引があるようなので、ストアハウスのサイトをご参照ください。
あと、仔犬。
男ども三匹は、プロレスごっこに夢中。体格にも力にも差がついて、女の子は一人遊びをするようになった。仕草も表情も女の子らしくて、みんなメロメロ。
ハナコの犬団子。イタグレを飼いたい方もメールください。
そんで、あたしはこれから徹夜で原稿を書く。遊んでばかりじゃ食えないもんね。
- 2006/09/03(日) 23:58:02|
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