今から更新を始めるとまた朝になる、と思いながらもやってしまう。
朝六時就寝九時起床、日中は仔犬の世話と家事で原稿作業ができず、夜は親方とデート。
有楽町で待ち合わせて夕飯をご馳走になって「グエムル」。
予告編を数本観るうち、もう日本では映画なんか作らなくていいんじゃないかって気がしてきた 笑
本編、のっけから怪物君の大盤振る舞い、
怪物君の前で振り向いたおとーちゃんの最後の顔に、いい役者だなあと感涙。
一種の啓蒙映画だとは思うけど、コミカルな演出の意味合いは、徹底したリアリズムなんだろうと思う。リアルな怪獣映画を作ろうとしたら、こうなったんだろう。
家の前に突然怪獣が現れたらどうするよ?って考えて、そんな漫画みたいな話あるかい、っていうリアリズム。でも、あるんだよ、っていうリアリズム。怪獣に食われたら生きてないでしょ普通、っていうリアリズム。だけど怪獣だって要は生き物の一種なわけだしさ、っていうリアリズム。物語に寄りかからず、怪獣を崇めず、リアリズムの民衆視点を透徹させる。
民衆視点、つまり観客視点。
最初から最後まで観客視点で描かれた映画なんて、初めて観ましたよ。
いや、
びっくりした。
これはなんだか凄いことなんじゃなかろうか。
だってさ、もし本当にあんなのが目の前に現れたら「グエムル」みたいって思っちゃうと思うのね。それが、リアリズムって奴だろうと思うのさ。死にそうな目に遭ってるってことを描くとき、ちょっとだけ美化しちゃうのは空想の域だからで、リアリズムで描くと「グエムル」になるのさ。
観客視点で全編やれちゃう作り手なんて、
キチガイだ。
きっとこの感想がなんのことを言ってるのやらさっぱりわからんちんな人も多いだろう。
ちゃんと言葉で説明できずにもどかしいです。すみません。帰宅するとポストにゲラ。
夜食を済ませて速攻で取りかかり、深夜二時に直し終わってメールで報告。
深夜の雑用あれこれするうち、早寝していた親方が起床。
娘も学校が始まったし、親方も仕事だしで、二時間ごとに一時間ずつ時間を取られる仔犬係の人員がなく、日中も深夜もやむを得ず引き受けている。
つまり、一日24時間のうち、自由になる時間は16時間、稽古があれば往復の道のりと飲み屋の時間も入れて6時間は取られ、日々の雑用には平均3時間を使い、3時間くらいは眠るので、原稿作業に取り組める時間は4時間ってことだが、一日4時間の作業で50枚の短編書こうと思ったら5日はかかるわけで、いつ書くんだよってな話である。
そんなことを計算している暇があったら書きゃいいのだが、これがまた文章というのは厄介で、
ある程度の流れに乗れば加速するのに、一度作業の流れから外れると、戻ったときにはまた自分の中で最初から流れを作っていかなきゃならない。マニュアル車の運転のようなものですな。
5キロ先まで走るのに、50メートルごとに赤信号があったらどうよ。
んで、ついつい、どうせ集中できないからと、作業をサボるわけだ。
しかし、原稿というのは、一度引き受けた以上必ずや仕上げてお渡ししなければならない。
そこで、細切れにでも四苦八苦しながら書く。
そーしたら。それが、さっき直したゲラなのだが。ひどいったら、もう。
推敲する時間がないとか、そういう次元じゃない。小説になってない。
無惨。
んで、直しにまた時間がかかる。しんどいが、直さないわけにはいかんのだ。
四時間くらいの作業じゃ、一日分の蓄電を使い切れないんだろう。
頭が回ってるもんだから、ブログは連日更新するわmixi日記のコメントは長いわ。
ということをやっているんであります。ばかばかしい。
時間がない、というのは非常に精神的な苦痛であると思うが、
家事をする時間がないのと同様、仕事をする時間がないというのが、
これほど過酷なストレスとは思わなかった。
今まで、たっぷり時間があるのにやっぱりサボってたなーと反省もしたけれど。
体調、回復中。喉がまだ腫れていて飲み込むのが痛いので、
食べられるのはパスタとスープと
あずきバーだけ。
因みに、昨夜からは
夜:スープ
朝:あずきバー
昼:パスタ
夜:あずきバー
という感じです。
- 2006/09/08(金) 04:19:29|
- 雑感
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| comment:2
えっ…本当にいいんですか? 笑
でもね、やっぱりこういう映画、今の日本では作れないような気がするんですよねー。サービス精神の在りどころが、違うんだなーと。いや、普通に面白かったですよ。
楽しめるといいですね :)
- 2006/09/14(木) 09:29:29 |
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