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仕事部屋

天城越え。

深夜の仔犬当番を親方が代わってくれたお陰で、久々に六時間の睡眠を確保。
当然ながら体調は良好、起きてからはてきぱきと雑用を済ませ、
「うわー、いつ産まれたの?」と何故かお友達感覚になってしまった宅急便のにーちゃんと
玄関先で愛想よく言葉を交わし、昼過ぎから猛然と原稿作業を開始。

・午後二時、今ここで手を止めたら、また進まなくなるという恐怖、
龍昇の留守電に「ちょっと原稿が書けてなくて…できれば、今日か明日のどちらかにお休みさせてもらいたいんですけど」と伝言を残し、限られた時間内に少しでも進めようと作業続行。
・午後三時、午後四時、午後五時と続けて龍昇に電話を入れるも留守電応答、コールバックなしで、「あのー、今日の進行予定でまずいようなら、遅れてでも稽古場行きますけど…できれば、お休みを…ほんとにいつも急なお休みですみません、ご迷惑おかけしますが、今日か明日かのどちらかのお休みを、稽古の都合でご判断戴きたく…電話ください」などと、ぐちゃぐちゃ言い訳がましい伝言を重ねて、身支度するつもりなど毛頭なく、すっぽり作業に集中。
・午後六時、小説現代からバイク便を向かわせますと連絡もらい、「〆切延ばしてもらっておきながら、ゲラでたくさん直しちゃって、ほんとにすいません…うまく時間のやりくりができなくて」とこちらにもぐちゃぐちゃ謝って、いよいよエンジンがかかった原稿作業に戻る。
・午後七時、龍昇からのコールバックはなし、もしや龍さんも倒れているのではと一抹の不安、帰宅した親方が「ありえるんじゃない?疲れてそうだったもんなあ」と言うのでぎょっとしたが、よく考えたら龍昇は昔からいつでも疲れてそうな人なので「そりゃ昔からだ」と笑い飛ばし、留守電には「たびたびすみません…本当に申し訳ないのですが、今日はお休みさせてください」と、結局は自分勝手な判断で稽古を休むことにして、ちょっと安心。
娘や親方が帰宅してからの時間が一番のフリータイムなのだが、このところは稽古で消費しているので、稽古を休めばかなり有益な時間帯なのである。
もちろん張り切って作業続行。
・午後九時に二十分ほどの夕飯休憩を取った以外は、仔犬を膝に乗せたり、台所で紙と鉛筆を持ったまま餌を用意したり、あれこれの電話を受けたり、メールの返信を済ませたりもしながら、ばりばりと作業。
・午後十時、龍昇から「携帯切れてた。明日はよろしく」と留守電に伝言あり、それじゃ稽古場ではみんなしてマエカワどうしたんだ、倒れたか、トンズラか、とさぞかし心配させてしまっていたんだろう、こないなあと思ったら電話してくるもんだが、普通。
人物設定しかなかった物語がつるつる展開していくのは快感、久しぶりにテンションが上がって、脳内で先行している小説の山場にまだ書いてもいないのに感動して涙ぐみながら、ひたすらにキイを打って、気が付けば午前三時。

作業を始める前に読み返したら三枚しかなかったので、今日書いた原稿は四十枚、
後の七枚は明日の夜に推敲して水増しすれば出来上がり。
峠は越えた。山の空気は旨いなあ。

午前四時、シシリアンをぼうっと眺めながら、頭をクールダウン。
遊んで欲しいときに仔犬は寝ている。
仔犬当番を交代してくれる予定の親方も、まだ起きない。
可哀想だが起こす。そういえば、十一時くらいから寝ているではないか。
作業終えてバタンキューと眠れたら更に効率が上がるのだが、小説を終わらせないと頭を空にすることもできないので、興奮状態での睡眠。
眠りながら物語を組み立てていたり、タイトルを思いつくこともあって、これが案外と使えたりする不思議。

さて、明日は稽古に行く。絶対。
  1. 2006/09/09(土) 04:08:01|
  2. 雑感
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<<告白。

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