八時起床、ピュアフルの双子のゲラ作業終えて、午後からみどりさん連れて駅までO君を出迎え。
O君は小学校の同級生だが、かれこれ二十年ほど前に一度芝居を観に来てくれて再会、その後の一時期、精神科医である彼に相談すべく電話やメールでのやり取りをしたけれど、顔を合わせたのは二十年ぶりくらいじゃなかろうか。
離婚後、ずっと好きだった女性を追い求めてアメリカへ行き、その女性を嫁にして今はN.Y.で研修医なのだそうだが、医療現場のドキュメンタリー映画を撮りたいという彼の話に興味が湧いて、一時帰国のついでに立ち寄ってもらった次第。
話していていくつかの奇遇に笑ったのは、彼の子供が双子だということ、彼の嫁があたしと同姓同名だということ。
子供の頃にはさして関わり合うこともなかったのに、大人になってからこんなふうに関わり合えるのは、あらかじめそういうふうに決まってることだったんだろう。
物事には、そうなるべきタイミングと必然性ってのが、あるんだね。
あたしはO君が韓国系の人であることを知らなかったのだが、言われてみれば情の深さにおいては日本男児のそれよりしっくりくる加減に感じられるし、彼が密かにあたしの中のマイノリティーな感覚に気づいて共感していてくれた理由としても頷ける。
卒業してさようならって、それきりにならなくてよかった。
大人になることは、本当に豊かなことだ。
男四十、家族のありがたみや子供を育てる責任をがっつり噛み締めた上で、新しい環境に飛び込む意思、時間をかけて夢に取り組む行動力、自分の心と体を自分以外の誰かのために使える人間力。
しっかり生きてんなーと、眩しかった。

長年焦がれていたルートビア味ののど飴を見つけてきてくれてありがとう。
あれはあたしにとって、ぽかんと一人になった瞬間の忘れられない味、久々に味わってちょびっとばかし未来を考える力になった。
O君は明日帰国、また九月に会える。
- 2008/05/25(日) 20:42:57|
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