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仕事部屋

絶望4本立て。

「THE LAST DAY」と「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」が汚れた空気のような絶望とすれば「13/ザメッティ」と「レベル13」は腸から蝕まれるような絶望。

昨夜のハングル・プロジェクトのミーティングでも、日本映画には社会批判を打ち出す作品が世界諸国の作品に比べて極端に少ないという話になったけど、しょうがねえよな島国だもん、社会の歪みはぜーんぶ家庭内の問題に出て来ちゃうんだから、家庭を描けば事が足りてしまう、「腑抜けども、~」は丁寧に作られた良心的な日本映画で大変に好感度が高い、着眼の良さは原作の良さなんだろう、永瀬正敏はこれまでのどの役よりイイ、田舎の人たちが観てこそ笑える悲劇なんじゃなかろうか。
「THE LAST DAY」はそのフランス版、やっぱ島国って根性が暗いよなと思わされる、どっか間抜けた明るさのせいで見えない絶望が加速する仕組み、結末に救いがないのも如何にもフランス映画らしくて、なんだかほっとした。
「13/ザメッティ」がもの凄く巧く出来ているので、「レベル13」の詰めが甘く見えちゃった、「CUBE」然り「SAW」然りこの手の話はできるだけ背景見えない方が面白いじゃん、刑事の葛藤とか仄かな恋心とか現代批判なんかを盛り込んで作品的に失敗してるのが「レベル13」、振り回される主人公だけに集約させたザメッティが圧倒的に巧い、けど吐きそうなくらい怖いのは「レベル13」で生理的嫌悪感の追究に一見の価値あり、ザメッティの怖さはちょっと別物の感じだけど、コンパクトな分リアリティーは強烈。

おまけだけど「40㎝の童貞男」も別の意味で絶望的な映画だった、予告編で収録されていた「童貞ペンギン」のバカバカしさには笑ったけど本編は笑えない、頑張って最後まで観たのに抱かないことが愛だなんて結論に、ムカッと。

  1. 2008/08/17(日) 21:35:08|
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