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仕事部屋

呼吸の異常が現れてからちょうど二週間目の、十日午前十時四十五分頃、発作。

朝はベランダに出て日光浴、ベッドにも自力で上り、薬の入ったフードも飲み込んだが、その後は立っていてもふらついて倒れそうな状態、横たわらせて食餌を少し与えたが飲み込めず、様子を見ていると瞳孔が開いている感じ、呼びかけると耳だけがひくっと動くが、いつものように頭を持ち上げようとする力がなく首がぐらぐら、唇をめくると舌を咬んでいる。
かかりつけ獣医に電話、診察は明日の予定だったが、今日入院させてもいいから夕方に連れてくるようにと言われ、ちょっと安心。

が、通話を終えた直後に発作、軽い痙攣と脱糞、痙攣はすっと治まったが左前肢だけに硬直が残っている状態、獣医と通話しながら様子を見て、また発作が出たら夕方の分の薬を飲ませてすぐ連れてくるようにとのこと、電話は切ったが異常な様子が続いている、痙攣してはいないものの、引き続き脱糞、目がぽかんと見開いたまま呼びかけても反応がない、頭はぐらぐら、肢が一本だけぴーんの状態、まもなく激しい痙攣で頭が揺れ始め、吐こうとする様子を何度も繰り返す、剥き出した歯と血走った目で呼吸はデスメタル、治まってくれと願ううち、激しく上下していた胸の動きが止まる。
必死に呼びかけながら胸を強く押すと、んぐっと息を吹く、それを何度か繰り返しながら獣医に電話、「すぐ連れてきてください」と言われるが獣医まではすぐにタクシーが捕まっても二十分はかかる距離、徒歩十分の救急動物病院に向かう判断で抱き上げたときには呼吸は停止していて全身がぐたっと脱力した状態、生きていないことが判って初めて、たった今まで生きていたと感じる。

五分で救急病院に駆け込むも「ずっと心肺停止状態のままです」と宣告され、蘇生措置を続けるか止めるかの決断するところで、「今、少し戻ってきたので、このまま続けさせて下さい」と最期の煌めき、お別れをするためだけの医療サービスと承知で待合室。

しばらく頑張っていたが、脳死状態が続いていて無理矢理に心臓を動かしているだけなので、枝のようになってしまった前肢を握って最期の様子を見守りながら薬を入れてもらう。
午前十一時四十分、発作からおよそ一時間後、心停止。

正午過ぎ、白い段ボール箱に入ったみどりさんと、まっすぐみどりちゃん公園に行き、一服。
花を買って帰宅し、移動火葬車を依頼して部屋の大掃除を開始。
合間に段ボール箱を覗くとただ眠っているだけのように見えるのだが、触れるたび、冷たく、固くなっていく、けれど耳だけ柔らかい。

午後七時、火葬車との待ち合わせに向かう前に、食餌相談をしていた近所の獣医に寄って、死亡報告、獣医が受付の花を箱に入れてくれる。

午後七時半、みどりちゃん公園の前でたくさんの花と供に炉へ、月を見上げながら、待つ。

およそ一時間後に骨上げ、骨壺を抱いたままリオン、ストールで覆った骨壺を膝に乗せていると、まるきりいつも通りの気がする。
閉店近くまでゆっくりと食事しての帰り際、店長に死亡報告とお礼。

午前〇時、帰宅。

静かな夜。









みどり0910_2




  1. 2008/09/11(木) 01:20:21|
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