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仕事部屋

エロ短編はざっくりダメ出しが入って全編書き直し、早朝に送ってOKの電話もらうまで気が気じゃなかった。
雑誌のカラーなのか編集者の好みなのか〆切の都合なのか、えっほんとにこれでだいじょうぶですか?って思うような作品にすんなりOKが出ることもあれば、ええーこれじゃダメですか?って思うような作品を書き直すこともある。
掲載されてナンボの仕事だし直すのは全然嫌じゃないから一本の仕事で二度書けてお得な気分。
正直に言えば、自分の作品の面白さなんて自分じゃ絶対に判断できないし、編集者と作家は編集者が監督で作家はキャメラマンに近いように思う、今は「まだ」。

たとえば、「Colors of Life」の楽しさとカッコ良さは、仲間うちで遊ぶ楽しさと音楽できる人のカッコ良さで成り立っているのだとして、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」は、奇跡に触れる楽しさとプロフェッショナルの仕事のカッコ良さなんだろうと思う。

「ぼく駐」は、映画に関わることへの愛と情熱が溢れた奇跡の一本で、芸達者とハマリ役で透徹した配役がやり過ぎの土俵際で粘り勝ち、最近の日本映画では定番になってしまったJ-POPのタイアップによるエンドロールってパターンまでほんとに全部が余すところなく、楽しくてカッコいい。DVDで観て申し訳なかった。スクリーンに心からの拍手を送りたかった。

「Colors of Life」はむしろひどい映画で、最後まで観るにはちょっとした忍耐を必要とするし、映画をなめてもらっちゃあ困るんだがなあと思わなかったと言えば嘘になるけれど、それでもやっぱり仲間内の結びつきが覗ける雰囲気は楽しいし、学芸会やっててもちゃんとキャラが立つんだから、アーティストってそういう才能なんだろう。
そりゃ音楽の人たちが「映画やっちゃおうぜ」で作った自主映画だし予算枠なんかなかったんだろうから本物の映画と比べちゃいかんのだが、映画への敬意っつか憧れっつかおベンキョっつかココロザシっつか、そういうの抜きにしてお金とって観せるもんを作るのは、やっぱり悪ノリだ。俺たちを見てくれ!ってんならライブハウスで観るのが一番素敵に決まってる。お陰でもう怒髪天の曲はヴォーカルの声で区別がつくよ。だったらもっと緻密なドキュメンタリーでアーティストの魅力をたっぷり観たかったし、ちらっと出てくる小劇場の人が一番どうしようもないってのも無惨で、なんだかんだいって結局のところ、映画は監督だなあと、悪い方で思い知らされた。

役者ってのは監督のものとしていいように使われるのが何よりの快感っていう変態が本質だから、アーティストが持つ自己主張の魅力とは、使い道が違うんじゃないかしらね。
ジェーン・バーキンは、女優だからでも歌手だからでもなくジェーン・バーキンだからカッコいいんだと思うし。

ま、いいのか。「なんかやろうよ」って映画作ったり、バンドやったりは、昔っからお互い様っちゃお互い様、文化祭って悪習が生んだ「勘違い教育」の代表パターンだ。

こんなこと書くと自分が下手な歌やるの、しんどくなったりするんだろうが。

意外なところでジュリー・デルピーが監督した「パリ、恋人たちの2日間」もすごく面白かった。
ホンも演出も上手、プロデュースして監督して主演して劇中で使用した曲の作曲もしてるってのは、多才なんて言葉で括ったら失礼なくらいすごいことだと思う。
昔から大好きな女優さんなのだけど、女優さんとしてもこの作品でのビッチぶりが一番好み。

ドリュー・バリモア、ジュリー・デルピー、クィーン・ラティファ、武田久美子、小池栄子、安達祐実…うーん、やっぱりあたしの好きな女の人はみんなそれぞれ女性としてのプロフェッショナルを感じさせるビッチなタイプ、やっぱりあたしはアマチュアが嫌いってことなのかも、男の人の好みは幅広いつもりだったけど、それも案外そうじゃないのかも。



  1. 2009/02/03(火) 06:02:57|
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