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仕事部屋

24日がみどりちゃんの誕生日だった、一日しくしく泣いてから夜になってお花とお香で静かなお祝い、みどりちゃんの分の命を貰ったに違いない実家の虚弱児イチコは足の長いチワワみたいに育っている、兄弟が元気な毎日を送れますように。

25日、ばたばた雑用済ませて「Leavung Home, Coming Home」の最終上映、早めに行けたのでインスタレーションのいくつかを鑑賞。

チャン・ヨンヘ重工業の作品は四つのモニターに日本語と英語で男女の会話がセリフの文字だけ映し出される、モニター二つずつで違う会話なのだが、ずっと流れている音楽に合わせて文字がリズミカルに映し出されることで、文字が人が発した言葉のように躍動する面白さ、シンプルなのに何故か魅了する。
この作品はオフサイド展示として、映像祭の開催期間中に渋谷のいくつかの大型ビジョンで見ることができるそう、時間は18:01~18:03、タワーレコードビジョン、ヒューマックスパビリオンビジョン、シブヤセンタービルビジョンなど、通りかかったらちょっと足を留めてみてください。

ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーの作品は、縮小した映画館になっている木箱を覗く仕組みで、小さな映画館の大きなスクリーンで上映されている作品を眺めながら、添えられたヘッドフォンを耳に当てると「ポップコーン、まだある?」などと隣にいる女性が話しかけてくる声が流れる映画館の疑似体験、客席にいる人それぞれの日常のドラマを想像させて面白い。

ジェス・マクニールの階段を行き交う人々の影だけが切り取られている作品「オペラハウスの階段」もすごく面白かったけれど、ずっと観ていると不安になってくる。
その日に観た中で一番好きだったのは絵画のような映像作品、縦長の長方形の額縁に収まった会がのようなモニターに映し出されている夕暮れの風景を鳥が飛び交う、写真という媒体が持つ普遍的な美しさと、動いているものを記録する映像が持つ再現性の刺激が過剰でなく調和していて、いつか家を持ったら寝室の壁に飾りたい、すごく好き。
もう一つ、ベッド脇に倒れている女性を固定アングルで記録する映像にはわんわんわんと吠え続ける犬の声、音声だけが時間を切り取って、無情な時間の流れが切り取られていた、確かにこれは写真ではできない表現。

どれも、ビデオ機器やモニター機器、コンピュータによる映像の技術開発あってこそ生み出される作品群だが、絵画でも写真でも、生み出すのは常に人で、その人の視点や発想がどれだけ豊かに注がれているかが面白さであるのは同じ、ビデオカメラが欲しくなった。

二度目の「Leaving Home, Coming Home」、日本で観られるのは最後かもしれないとあってそこそこの集客、前回は映画全体を眺めていたところ、今回は被写体であるロバート・フランクと撮影者であるジェラルド・フォックスの視点それぞれを特に意識して観てみた、がそれでもやはり視点が解け合い、過去と現在、人物と作品が寄り添う印象、ジェラルドがもぐもぐサラダを食べながら「人物ドキュメンタリーはコラボレーションだから」と語っていた言葉の通り、ロバートがかつて撮った写真や映像はジェラルドの作品となり、私が観ているジェラルドのドキュメンタリー作品は被写体であるロバートの作品となっていることが確かめられた。

上映終わって出てきたらテルコに会った、ブログ読んで学校抜け出して観に来てくれたそう、有り難や、嬉や。

帰宅後、昨日DVDで観てなんだかもの凄く面白かった「ZODIAC」を再見、事件のあらましより漫画家が謎解きにのめり込んでいく後半の緊張感が面白い、マーク・ラファロの感情を押し殺したもの静かな喋り方が全編に渡って効果的なのだが、付録として収録されていたインタビューでモデルの人物に会って役作りをしたと語っていた、その割り、モデルであるその人はとても快活で明るい印象のお爺さん、ふむ、役作りとはそういうことだよなあと納得。

photo-5_20090226104444.jpg 今朝の帆太郎くん。絵画のように代わり映えしない…。



  1. 2009/02/26(木) 10:45:58|
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