高任和夫「エンデの島」読了。非常に面白かったです。
新感覚経済小説とうたっているが、難しい理屈は何もない、読み進むうちダメなニッポンが見えてきて、はてさて自分のしていることはと自然なフィードバックで反省もし、描かれたユートピアは実現不可能のようだけど可能かもしれないと思わせられ、絶望させないところがちゃんとエンタメだなあと。田舎の従兄弟に読ませたらその気になって実現してくれないもんか、なんてこと思ったり。
編集部による解説も、控えめでよかった。

日頃話題になった新書ばっかり読んでいる三十代の男性には、是非読んでもらいたい。
新書二十冊分くらいの、知恵と情報がぎっしりです。光文社文庫。
問題は、おからスープの作り方はわかったのに、おからが入手できないことだ。
いつもぶらぶら豆腐を売っているレゲエの兄ちゃんのリヤカーもここ数日は見当たらず、今日は白金の豆腐屋まで行ったが、朝十時にはいつも売り切れてしまうとのこと。
帰り道、韓国家庭料理の店のメニューをじっくりチェックしたがおからチゲはない、白金にいた頃によく行ったピザの店は、イタリアン総菜のテイクアウトに様替えしたらしく、しかもそれが失敗したらしく閉店のお知らせが貼り出されていた、セブンイレブンは100円均一のローソンになっていたし、こないだ通ったときは高級鞄店ができていたくらいで何も変わってなかったのになあ。
そういえば、ダイアナさんはどこにいるんだろう、大阪の虐待死の事件に切なくなる、どつかれようがなんだろうが、役所を当てにする前に学校の先生やご近所が踏み込まなきゃと思うのだけど、きっとそうもいかないあれこれがあったりするんだろう、確かに家庭の事情に踏み込むのはそう簡単なことじゃないとも思う、住民会議したり交番に駆け込んだり、夜逃げ騒動に警官の見回り、児童相談所への通報などなど、あれほど大騒ぎしたけど、結局ダイアナさんも子供たちも、今どこでどうしているのかわからない。
そんなことも含めて、エンデの島のような、自治体の時代が来るべきだよなあと思う。
もう日本なんかバラバラにして、みんな独立しちゃえばいいんだ。
そうなったら、もうちょっと自分の暮らし易い土地をみんなそれぞれ選べるようになるかもしれない。
そもそも、トーキョーはどうかしてる。
もうトーキョーはいらないよ。
けど僕はトーキョーが好き。
- 2009/04/28(火) 20:33:12|
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