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仕事部屋

昨日の日中は、大昔のボーイフレンドと十年ぶりのデート、十年に一回くらいしか逢わないのにずっと一緒にいるのと同じ感覚で話せることに、改めて大切な人なのだと感じる、お互い子供の話なんかしちゃって、こんなに豊かな時間を持てるようになるなんて、あの頃には想像したこともなかった、逢う前から「韓流ドラマみたいな展開になったらどうしよう!」と笑い合っていたけれど、子供の話しながらじゃ韓流ドラマにはなりませんな。

あの頃が、いろんなことの原点だったんだなあと思う、彼はハタチだったけどあたしも思い切りコドモだった、一度も喧嘩をした覚えがなくていつもゲラゲラ笑っていた、いつでもどこでも二人一緒だった、たくさんの人たちに支えられていた、お金がなくて炊きたてのご飯がご馳走だった、本当に幸せな時間だった。

ときどきそれを思い出して、失ったものを思い泣きたくなったりもする、あんまりにも大切過ぎて触れないようにしている感じだったのかもしれない、けれどお互い健康で幸福で何かをやっているってことが判ると、失ったわけじゃないって思えるから、それぞれの今をちょっとだけ共有できることで、十分に豊かさが感じられる。

もし二人とも独身だったら、なんの迷いもなく最後まで一緒にいることを選んだのかもしれないけれど、私たちはもうそれぞれに過ぎた時間と同じくらい大切なものをたくさん抱えているし、それでもまだもっとたくさんの大切な時間を掴みたくて欲張っているから、人生のお隣さんが窓ごしに「おおい、雨が降ってくるぞー」とか「ちょっとお醤油貸してー」とかって声を掛け合うような距離が一番心地いい。

ばっちり恋愛小説のネタだから、きっといつか書くんだろう。
過去の恋を描いた名作には連城三紀彦氏の「あじさい前線」があるけどね。
そうか、連城さんがあれを書いたのはちょうど今のあたしぐらいのお年だったのかしら。

自分が、多少の分別をつけられる年齢になっていて良かったとつくづく思う。
時間というのは人生で一番の親友なのだなあ。
  1. 2009/05/21(木) 12:21:24|
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