楽団入っての小返し稽古が進行中、たった一言の台詞の抑揚のダメ出しで何十回も返させたりするのを楽団は辛抱強く見守っている。
曲作りは、楽団二人とスタジオで三時間、入り・消えのキッカケと、どんな感じで入って欲しいか、どんな感じで消えて欲しいかを説明するのと同時に「ここはちょっとアップテンポの明るい奴」とか「スカにして」とか「変拍子で」のニュアンス注文から始まって「そのひと回しいらない」とか「♪パラッパッパッパー♪みたいなやつ」とか「も一回最初のフレーズに戻って」と小節数やフレーズや構成に注文を出し、二人があれこれやってみてくれるのを聴いて「それにしよう」「それはちょっと」「そのカッティングのコード展開が嫌だから変えて」などの好き勝手を言って決めていく。
稽古場では芝居に合わせて音入りのタイミングやボリュームバランスを見るだけなので、「早い!」とか「遅い!」とか「もうひと呼吸、役者の芝居を盗んで」とか、演奏の良し悪し以外のことを。
楽団二人の性質がわかってきたので、欲しい入り方次第で思い切りと勘がいいフジッコのパーカッションから入った方がいいとか、呼吸を盗むのが巧いヒロシのギターから入った方がいいとかも指定できるようになってきて楽団の演出も楽しい。
役者には容赦のないカット指令で「もう一回やらせてください!」と役者、さぞかし悔しかろう、相手役に申し訳なかろうと思わないことはないけれど、温情演出で芝居が出来上がるとは思えないから、「だめです」と鬼対応。
ようやく舞台監督が稽古場に登場、激しく修正が入れられた台本にぽかーんとしていたが見学通いの帆太郎先輩に「いいなあ、犬飼いたいなあ」とニヤケていて、なんだか大丈夫なような気がしてきた。
稽古帰りとか帰宅後とかに役者からの質問メールがくること、しばしば。長々した返信を何往復もしての遠隔ダメ出しやチャットでの通信教育、飲み屋に寄らなくなった分、稽古時間外のカスタマーサポートは万全。
舞監もきたし明日は稽古休みだし、たまには呑んで帰りたいなあと思うのだけど、犬当番がいないからなあ、尤も稽古場の下に新しくできた立ち飲み屋は犬連れにも便利、同じ稽古場を使っている山下裕子ちゃんも御用達だから呑めるっちゃ呑めるんだが、皆とは寄れないからなあ、座敷呑みは来週のスタッフ会議までお預けかな。
- 2009/08/12(水) 13:26:07|
- 雑感
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