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仕事部屋

一日雨で寒い、コタツ、いいなあ、コタツ、中学生の頃いそいそ通っていた大学生のボーイフレンドの下宿にはコタツがあったなあ、それ以降、部屋にコタツのある男の子と付き合ってない気がする、もとい付き合った男の子の部屋にはコタツがなかった気がする、下宿の6畳の部屋に窓から出入りしてコタツに足を突っ込んで彼が銭湯から帰ってくるのを待ってたっけなあ、夜中にオデン作ってくれたっけなあ、ああ懐かしくて泣きそうになる。

部屋に男の子を呼ぶより男の子の部屋に行くのが好きだった、本やレコードを一杯借りて帰るのが楽しいんだよなあ、三宿の交差点のマンションで一人暮らししてたあの人んちにもよく夜中にバイクで遊びに行ったなあ、下馬の方に住んでた男の子のアパートにも何度か行ったよなあ、豊玉の自宅の離れに泊めてくれたあの人んちでお母さんに朝ご飯を作ってもらった、キャラメルで芝居やってた頃にも帰れなくなって一度だけ星野DJの実家に泊めてもらってお母さんの朝ご飯食べた、そういえば京都の実家に帰ってしまった映画撮ってた男の子の東中野のアパートの、ゲームに出てくるマークみたいな単純な形の鍵まだ持ってる。

女の子んちでいつも泊めてもらっていたのは幼なじみのユッコちゃんちで、茶の間にあったのはコタツだったっけ?当時高校生だった兄貴の部屋に二人で忍び込んでレコードとか聞いてた、今でも「なごり雪」を聴くとあの兄貴の部屋を思い出す、小学生の頃には恵比寿の順子ちゃんちによく遊びに行った、お姉ちゃんがABBAのレコードかけてくれてお昼ご飯作ってくれたの覚えてる、順子ちゃんのお母さんにおすぎとピーコのエッセイを貸したのも覚えてる、高校生の頃にはミカちゃんちに一度遊びに行った、すごく優しそうなお母さんとむっつり厳しそうなお父さんがいてドラマみたいだった、ミカちゃんどうしてるだろう、その後あれこれ本当にごめんね。

最近ふらっと遊びに行けるのはご近所組、ヒロシんちで大ちゃんがご飯作ってくれたのも楽しかった、大ちゃんがうちの荷物部屋アパートに泊まってるとき「おはよー」って散歩に誘いに行くと大ちゃんが歯磨きしててなんだかくすぐったかった、センキんちでリレイとかとセンキの作ったご飯食べて飲んでだらだらお喋りするのはなんとも幸せな気分で、帰り道一人で歩いてると自分が如何に家庭に飢えてるかを実感する、けど多分、お父さんがいてお母さんがいてっていう家庭には馴染めない、私にとっての家庭は、お父さんもお母さんも留守してる自由な空間だったから。

残念ながら私の部屋にはコタツが置けない、コタツがあれば帆太郎は狂喜するだろうけど、お父さんもいなくてお母さんもいなくて自由で小さな私の部屋には、コタツを置かない。
真冬のロケセットにコタツがあって嬉しかったんだよなあ、なかなかコタツから出られなくて休憩の間にコタツで眠ってしまって、目覚めたら頭の上に照明が組まれてた、あの映画のコタツの中に顔を突っ込んだワンカットの、あの自分の顔が大好きだ、つうかコタツが好きだ、コタツにぐっとくる。

いや、同じくらい男の子が作ってくれる料理にもぐっとくる、てことはやっぱりぐっとくる原点はあの下宿住まいの大学生のコタツとオデンなのか、私に音楽を教えてくれたのもその彼だった、けど私たちは恋人じゃなかった、ずっと友達だった、その後のあれこれには今でもため息が出る、どうか赦して欲しい。

今の私の生活に、コタツとオデンがあったら何か変わるだろうか、コタツのある部屋に住む男の子が作ってくれるオデンがあったら、不意に襲いかかる懺悔の気持ちも、ちょっとはましになるだろうか、ならないだろうし、ならなくていいんだろう、きっと私はあの頃なりたいと思っていたような大人にすっかりなっているんだろう、だからコタツに焦がれたりする。



  1. 2009/11/18(水) 02:03:39|
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