週末でWSが終わったと思ったらもう金曜になっていて唖然、なんだかバタバタしているうちあっという間に三月になってしまって、やりたかったこともやるべきことも半分できていない、風邪悪化で読書もできないしDVDも観られない状態が続いていたが本日晴天なので頑張って起きてみた。
なんだ、春じゃあないか。
午前中に小説教室の提出作品のチェック、コメント途中だった奴を読み返して直すだけだったのだが、実質読んでチェックを入れてコメントをメールで返すのに一日一本かかってしまっている、この先コメントつける分量が減っても読む分量が増えるのだから、このペースは変わらないだろう、集中して一日三本くらいやれたらいいのだけど体力次第。
水曜に電話もらって旧知のSプロデューサーと中目黒、相談事をしたら「弱気な前川を鼓舞するため」と山田太一ドラマの撮影中から電話をくれていた、Sさんは私がでたらめやっていた二十年くらい昔にレギュラー出演したドラマのプロデューサーで、私は収録日にスタジオ入りに十時間ほど遅れるという恐ろしい失態をしでかし番組を途中で降ろされたのだけど、その後のご縁があって「ほんと最低だよ、お前」と言いながら気にかけて下さっている、深酒せずにびしびし話す感じ、気の迷いがあるときには本当に心地いい、そんな不始末が出逢いだったのになんでこんなに長くお付き合い戴いているのかと訊ねたら「だってお前才能あるんだもん」と言ってくれる、信じてくれる人に報いなければなあとトイレでちょっと泣いた、だが更に訊けばSさんはその昔向田邦子ドラマにADでついたことがあるとか、ピンク映画の助監督だったとか、なんだかつながっていて当然な感じがする趣味し好、私もプロデューサー的人種に懐くことは滅多にないのだけど、結局お互いのアンテナにひっかかってのご縁なのだろうと思う、ならば尚のこと、いつかきちんと仕事をして、「ほら、俺の目は確かなんだよ」と胸を張らせてあげたい。
などと殊勝な思いになるのも先日に吉岡が今岡さんと出演したラジオ番組の録音放送を聴いたからで、吉岡のプロフィールには必ず「作家で女優の前川麻子に師事し」と入っているので戸塚近辺にいそうな私の同級生たちが聴いていたら不意に名前が出てきて驚いたんじゃないか、吉岡の曲のリクエストは吉田拓郎と「ひこうき雲」、「前川さんが主演した映画の主題歌として使われていた」と語っていたが正しくは「今岡さんとの出逢いになった映画の」と言うべき、相変わらず「水のような役者でいたい」などとWSのテキストだったアクターズ・ジークンドーまんまの文句を口にしている吉岡が、もっと有名になったら私はいつか「吉岡を見出した人」と言われるようになるんじゃないかとちょっとばかり不安になってきた、そのときには胸を張って「私が見出したじゃなくて、吉岡が私を見つけてすり寄ってきたんです」と言ってやろうぞ。
私は人と関わることにおいての自分の才能を信じているから、私を見つけた人には「自分と関わってくれる人を見つける」才能があるんだと思う、そしてなんだかんだ言ったって、世の中は全部そこが核になっていると思う、WSに来る人たちがそこに気づいてそこだけでも盗んでってくれたら嬉しいのだけど、若くて無知で経験が浅くて今すぐなんとかしないとどうにもならない奴ほど、そういうことには目が向かなかったりもして、といってこっちが押し付けられる範疇は余りに狭く、言葉で教えるにはひどく説教臭い、厳しく振る舞ってびびられるのはフェアな関わりができなくなるからこっちが面白くないのだけど、ビビる相手を誰か一人決めて死ぬまでビビってろ、というのが子弟関係なんだろう、不思議なことに世の中の空気など読めなくともそれができればちゃんと世の中に通じたりする、だからその相手が私でなくてもいい、誰か一人、一生ビビってかかる相手を見つけられたら幸せだと思う。
今日の使命は外に出て食料と冷えピタを仕入れること、陽気のいいうちに果たして夜はまた寝込む予定、書きかけの原稿が二本、加えて新規に取り組みたい原稿が一本、まずは体力を取り戻せ。
- 2010/03/05(金) 13:08:09|
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