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仕事部屋

5.23

昨夜はWS1日目、金曜夜のヤポンチカ練習で無煙タバコをひっきりなしに吸っていたからか朝起きたら声が出なかった、犬相手のお喋りを控えて劇場入りしたらちゃんと声が出て一安心、無煙タバコって周囲を気遣いながらの一服には最適だけど、結局は普通のタバコと無煙タバコでひっきりなしにニコチン摂取してることになる。

参加メンバー、レギュラーになりつつあった人の申込が少ない今月はこれまでで一番少人数になるかと思いきや、参加申込をしていない人が二人も普通にやってきてこちらも普通に「おはよう」とか言って、まあ結局は通常よりちょい少なめ、じっくりクラス、という感じ。
ヒロシが買ったばかりのカメラを担いで来て記録撮影係をしてくれたので、うまいこと編集できたらWSの雰囲気だけでも見て戴けるよう公開予定、肖像権、個人情報保護を慮って勿論参加者には撮影と公開の許可を貰った。

新規参加の一名はtwitterでの申込受付中告知を見て〆切数時間前にぽちっとしたっていう好奇心旺盛な大人男子、演劇経験ゼロ、という人がぽちっと申し込めるWSをやれてると思うと、嬉しい。
1日目のメニューがテキストを用いての「解釈について」と「読み合わせ」でディスカッション的な雰囲気だったせいか大人男子も積極的にのびのび参加してくれていた様子、2日目の「段取り合わせ」「立ち稽古」が楽しみ。


芝居の作り方や演じるという考え方、演じることの本質は、普通の人が学芸会や演劇鑑賞会を体験してイメージするそれとは多分かなり違うもので、誰にでもある本能の部分を拓いていくことなんじゃないかと思う。
オリンピックに出るスプリンターになることじゃなく、横断歩道の信号が点滅したときに小走りになるくらいのそれ、故に自己啓発に偏りがちでそこらへんを胡散臭く思ってしまうのだけど、どんなことでも「入門」には自己啓発的な要素が含まれるだろう。だから自己啓発が目的でもいいし、その先に拓ける未知なる世界へ突き進む覚悟でもいい、今いる足下の不安を解消するためでも、自分探しでも、暇つぶしでも、友達作りでも、「触れる」目的はなんだっていいと思う。

ただ、そこには人がいる。
自分の都合と満足度を基準に選別するのはまったく悪いことじゃないけれど、誰かが自分には不必要と思ったそれがまた他の誰かにはとても大切なものだったりすることだってある。
自分以外の何かに対する素直な敬意と、人に対峙する率直な拓き具合があればいい。

居酒屋の店員への振る舞い、どこかの客としての居方、道ばたですれ違う見知らぬ人に対する視線一つにだって、それが当てはまる。
年齢や経験によってできるできないの違いがあるわけじゃなく、振る舞い方を知ってるか知らないかの問題じゃなく、広い世界の中のどこに自分を置いているか、自分をどう捉えているかの自意識の在り方が大きく関わっているんじゃないか。

芝居に触れるときは、自意識に触れざるを得ない。他者の自意識に踏み込む場合もある。
それを面白がること=芝居の面白さでもいいし、芝居に辿り着かずに引き返してもいい。
他人との関わり合いを通して幾多の扉を一つずつ開いていくと、見知らぬ自分、もしくは本当に自分が思う自分自身に出会う、それを楽しむだけでもいい。

能力や魅力のあるなしは常に周囲が評価するもので、自分で決めることができない。
つまり、役者なんてのはなろうとしてなれるもんじゃなくて、必要とされていつの間にかなっていくもんだろうと思う。
だけど、芝居に触れることは、望めば適う。

飲みつつ深夜三時の部には晴れて妻帯者となったマツジュン、日に日に良く笑うようになってきたウッチーとミニマム&ディープな三人で、話題は部落差別からうんこまで相変わらず支離滅裂なれど、なんの話題になっても必ず芝居のことに帰結、その日のWSに出て来たことに照らし合わせ結びつけ、軸のぶれることがない、だから酔わない。

思うのだけど、私の場合、酔っぱらうのは酒量じゃなくて話題に酔うんじゃないか、若い頃は初デートでのお酒が鬼門でしょっちゅう記憶をなくしていた、言いたいのに言えない言葉を飲み込むと酔っぱらう。


  1. 2010/05/23(日) 15:51:15|
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