仕事部屋

お前が死んでも幕は開く。

連日の通し稽古、当たりも出たし外れも出た。
ぎりぎりに仕上げて劇場入りすると、初日が開いてからの本番に当たりや外れが出てしまうから、稽古場で早めに仕上げて一通りの当たり外れを出しておくのは、巧い仕上げ方だと思っている。
ま、それでもやっぱりお客さんの前に出れば当たったり外れたりしちゃうものなんだけどね。

今回はまだだね、と言われていた「死ね」も出た。
口が悪いなあと自分でも恥ずかしいのだけど、本当にそう思うんだからしょうがない。

演技することを「そう見せる」ことだと思っていて、「そう見せる」ことが先だって「ほんとのこと」に辿りつかないまんまに舞台の上に立つなんて恥ずかしいこと、させたくない。

お客さんはバカじゃない。
嘘は嘘とわかる。
判った上で、観てくれるんだし、拍手だってしてくれる。
嘘つく必要なんてない。
ほんとのことを曝す覚悟のない奴に誰が金払うもんか。

ばーか。死ね。と、思う。
やれ。
できなきゃ死ね。
それだけの話。
ワークショップじゃないから、何をどうすればいいかは教えない。
誰が死んでも幕は開く。ショウ・マスト・ゴウ・オンてやつだ。

などといくら呪っても、明日の2回と日曜の1回で稽古はおしまい。
月曜に劇場入りして舞台の仕込み、火曜にゲネプロして水曜が初日。
演出の役割は、稽古場でおしまいだ。
劇場に入れば舞台監督が全部ちゃーんとことを運んでくれる。

稽古と本番は、違う。
世界が、次元が、まるで違う。
楽屋や袖を使わないモグラ町では殊更にそう。
しかも今回は暗転も転換明かりも使わない。
セコンド抜きのアルティメット・ファイティング。

なんてこたあない、私は、自分が気持ち良く拍手できる芝居を作るだけ。
ほんとにそれだけを切望して、この二ヶ月じっとパイプ椅子に座ってるんだから。


あ、「黒い報告書」の週刊新潮、発売中です。

  1. 2010/10/22(金) 02:39:21|
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<<劇場入り、前夜。

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