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仕事部屋

墓参り

さんま祭りを横目に過ぎて、みどりの墓参り。
昨日置いた花も夜の雨に打たれてどろどろになっているだろうと思ったら、まだまだしっかりきれいだった、どんな彫像も花を置くとたちまち墓標に見えるものだろうけど、このラッコは特別それっぽい。

五キロの帆太郎をショルダーバッグに入れて池上線、古書店主催のオープンハウスマーケット、築七十三年の村上邸に上がらせてもらえるのが楽しみで見知らぬ街の商店街を帆太郎とトコトコ、解体を控えた普通のおうちで家財道具あれこれや古着古道具などを破格値販売する催し、調度品や台所用品など子供の頃うちにあったような物ばかりで懐かしく、増築されたという二階に置かれたキッチンが昭和モダンでたまらない。
「いつか愛になるなら」ではこんな感じの家をイメージしていたので見ず知らずの人の家なのに日常が透ける気がして不思議な感覚、この家が売りに出されていたら欲しくて欲しくて気が狂ってただろう、無駄のない美しい造りの家なのに解体されてしまうのは本当に残念。窓や建具や水回りや物入れのディティールを写真に撮りたかったけど他人様のおうちなので遠慮した。

最寄りの商店街で食材買って帰宅、もう夜は寒い。
ウールのジャケットや長袖の羽織ものが必要なのにコットンのジャケットもTシャツもまだ仕舞えない、クローゼットの整理が悩ましい季節だけど、秋の夜は不思議と静かで心が鎮まる。
見知らぬ街をのんびり歩いたことも、いい気分だったなあ。
住宅街を歩いていて、家の中の話し声や物音が断片的に聞こえてくるのが、とても好き。
何年か前のこの季節、ブルックリンを歩いていたときにも、おんなじことを感じた。
犬連れだと、どこに行っても人と話す機会が多くなる。
電車の中では隣に座った子供に「わん!」と吠えられ、商店街では「おじさんいい匂いすんだろ?肉屋だから」と洒落たことを言われ、って話しかけられているのは犬なのだが。

そういえば、うちの近所の、よく立ち話をするしゃきしゃきしたおばあちゃん、この頃ちょっと惚けてしまったみたいで、ぼんやりと調子の悪い日がある。
隣のむっつりしたおじいさんのところには昨日の夜から娘さんが来ていて、今朝はご機嫌だった。
向かいの家に、二階の窓から飛び降りて救急車に載せられた三十代の女の子がいるのだけど、この頃は落ち着いているらしくあまり騒がない。

誰とも会いたくない、なんて思ってるときに限って、こういうことが、すごく心地よく感じられるのは、結局のところ人恋しいのか、それともただの覗き趣味か。

三浦和義さんも死んでしまって、昭和はどんどん薄れていく。
平成なんて退屈だ。

  1. 2008/10/12(日) 22:54:24|
  2. 雑感
  3. | trackback:0
  4. | comment:2
<<タイトルなし

comment

乗り物とかお店で聞こえてくる会話を聞いたり、隣の人の本をついチラ見してしまいます。(←暇人ですか?ワタシ・・・)
結構面白いです。リアルマンウォッチングと呼んでます。(勝手に命名・・・)

帆太郎君、お洋服が似合っていいですね・・・。
ドカタ犬は今、裸です・・・。(←よく掘るもので・・・)
  1. 2008/10/19(日) 00:47:03 |
  2. URL |
  3. n #-
  4. [ edit]

nさん

うちの犬も布団の中をよく掘りますが、あれは土方仕事だったんですね。
  1. 2008/10/19(日) 05:18:10 |
  2. URL |
  3. まえかわ #-
  4. [ edit]

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